飛行機のドアが開いた瞬間、
ふわっと漂うコーヒーと焼肉の香ばしい匂い。
――あの瞬間、私の“食の旅スイッチ”が入ります。
こんにちは、韓国旅行ブロガーの白石結衣です。
これまで5年間、ソウル・釜山・済州島などで
延べ300以上のグルメ・カフェ・市場を取材してきました。
韓国は、「食べること」そのものが文化体験になる国。
朝の屋台で味わうキンパ、ランチで出会う行列グルメ、
夜の路地裏で交わすマッコリの一杯――
どの瞬間も、旅の記憶をまるごと香りで残してくれます。
そして、忘れてはいけないのが「カフェ文化」。
韓国では“カフェ巡り”が旅の目的になるほど、
お店ごとに世界観やデザインへのこだわりが詰まっています。
一杯のラテから始まる物語こそ、この国の“今”を映し出す鏡のよう。
この記事では、私が実際に歩き、味わい、心から「また行きたい」と思った
グルメ＋カフェを融合した3日間のモデルプランを紹介します。
ガイドブックには載らない地元の味、
そしてSNSで話題の最新カフェスポット。
旅の中でその両方をバランスよく楽しむための、
リアルで実践的な韓国グルメツアー完全ガイドをお届けします。
2泊3日でも、食の深さは無限です。
あなたの旅が“観光”ではなく、“味わう旅”になるように──
ここから、ソウルの香りとともに始めましょう。
🥢 第1章：Day1｜到着日から楽しむ“ソウルの食とカフェ序章”
飛行機のタイヤが滑走路に触れる瞬間、
小さな振動とともに胸が高鳴る。
「またこの街に帰ってきた」――私はその瞬間がたまらなく好きです。
🛬 11:00 仁川空港到着 ― “食の旅”のはじまりは空港から
到着後は両替とT-money（交通IC）を準備し、空港鉄道（AREX）でソウル駅へ（約45分）。
移動中の車窓から街の色が少しずつ濃くなるのを眺める時間も、旅のスパイスです。
車内スナックにはコンビニのキンパがおすすめ。温かなコーンスープと一緒なら、
到着早々から“韓国モード”へ心地よく切り替わります。
結衣メモ：「旅の始まりは、ひと口目のキンパから。」
🍜 13:00 明洞ランチ ― 王道の味でペースを整える
まず味わってほしいのが明洞餃子（ミョンドンギョジャ）のカルグクス。
モチモチ麺×旨みスープ×ピリ辛キムチの三重奏は、“ソウルの王道”そのもの。
食後は屋台通りを散策。チーズハットグ・ホットク・トッポッキ…湯気と香りに誘われる“食べ歩き”は、
韓国グルメ旅の第一言語です。
結衣メモ：「屋台の匂いに誘われるまま、角を曲がってみよう。」
☕ 15:00 乙支路（ウルチロ）カフェ巡り ― レトロ×モダンの交差点
明洞から徒歩圏の乙支路は、古い印刷所をリノベしたカフェが点在する注目エリア。
おすすめはCafe Onion 乙支路店。重厚な扉の先に広がる香ばしいパンとローストの香り、
午後の日差しがレンガ壁に落とす陰影――静かに旅の呼吸が整います。
マイクロピース：「カフェは“休む場所”じゃない。“心を整える場所”。」
🌆 18:00 南山ソウルタワー ― 夜景がくれる静かなご褒美
夕暮れは明洞からケーブルカーで南山へ。展望台からの夜景は、
まるで星が地上に降りたよう。昼の喧騒が遠のき、静かな時間が流れます。
展望カフェではハニーバニララテを。ほのかな甘さが一日の疲れをやさしくほどき、
街の光がカップの中で揺れます。
結衣メモ：「夜景を見ていると、自分の中の小さな光も見えてくる。」
✨ Day1まとめ｜“最初の出会い”をゆっくり味わう
- 空港でT-money＆両替を済ませ、AREXでスムーズに市内へ
- 明洞餃子のカルグクスで王道の味、屋台食べ歩きで序章を楽しむ
- 乙支路カフェで旅のリズムと心の呼吸を整える
- 南山タワー夜景で静かな感動を持ち帰る
1日目は、無理をせず“旅のリズム”を整える日。
グルメもカフェも、“最初の出会い”をゆっくり味わってください。
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🍲 第2章：Day2｜伝統×最新トレンドを味わう“ソウル食文化の一日”
2日目の朝。ホテルの窓から見えるソウルの街は、柔らかな光に包まれていました。
昨日の喧騒が夢のように静まり返り、街がまた新しい1日を始めようとしている。
この日は、“韓国の食文化をまるごと味わう日”。
伝統の味、地元の市場、そしてカフェカルチャー。
すべてが交差する1日が、いまここから始まります。
🌅 08:30 朝の景福宮エリアで“韓屋モーニング”
2日目の朝は、ソウル屈指の観光エリア「景福宮（キョンボックン）」周辺からスタート。
宮殿の近くには、伝統家屋“韓屋（ハノク）”をリノベーションしたカフェが点在しています。
おすすめは「Tea Therapy（ティーセラピー）」。
ハーブと韓方を融合させたティーが楽しめ、朝の光が差し込む窓際の席でゆっくりとした時間を過ごせます。
香ばしい五味子茶の香りが、体の奥までやさしく広がる瞬間に、旅の幸福を感じるはず。
🪶 結衣のひとこと
「韓屋の静けさの中で飲む一杯の韓方茶。
それは、身体を整える“旅のリチュアル”です。」
🍜 11:30 広蔵市場（クァンジャンシジャン）で“ローカルフードの真髄”を
ソウルの“胃袋”とも呼ばれる広蔵市場（クァンジャンシジャン）。
ここは、地元の人々が日常的に通う食の聖地です。
市場の通路には、キンパ、チヂミ、スンデ、ユッケなど、香りが溢れる屋台がずらり。
特におすすめは、名物「麻薬キンパ」。
一口サイズの海苔巻きに辛子ソースを絡めて食べると、名前の通りクセになる美味しさです。
また、市場内の「モッシドンナ」では、トッポッキ鍋をシェアして食べるのも人気。
甘辛いソースにラーメンとチーズを絡めて、友人と笑い合いながら味わう――
それこそが韓国の“食の楽しさ”の本質です。
🪶 マイクロピース
「韓国の屋台には、人生の縮図がある。
熱気と笑顔が混ざり合う空間こそ、旅の真の味。」
☕ 15:00 聖水（ソンス）で“トレンド×感性”のカフェ時間
午後は、ソウルのカルチャー発信地「聖水（ソンス）」へ。
工場街をリノベーションしたこのエリアは、カフェ・デザイン・アートが融合する今いちばん旬の街です。
おすすめは「Cafe Onion 聖水店」。
インダストリアルな空間に焼きたてのパンの香りが漂い、
日差しが大きな窓から差し込む瞬間、まるで映画のワンシーンのよう。
クロフィン（クロワッサン＋マフィン）を頬張りながら、
旅ノートに小さくメモを残す。
“食べること”と“感じること”が重なったとき、旅は記憶になるのです。
🪶 結衣のひとこと
「ソンスのカフェでは、言葉よりも“空気”が語りかけてくる。
香り・光・人、その全部がアートになる。」
🌇 18:30 弘大（ホンデ）で夜ごはん ― “音と食”のエネルギー
夜は、若者の街弘大（ホンデ）へ。
ストリートミュージシャンの音が響き、ライトが灯ると街全体が生き物のように動き出します。
おすすめは「チャンチプルコギ」や「ハヌリ 弘大本店」など、ローカル焼肉店。
鉄板で焼ける肉の音、立ち上がる煙、マッコリのグラスが触れ合う音。
五感すべてで味わう“韓国の夜ごはん”です。
食後は近くの「Cafe Layered 弘大店」で締めのスイーツを。
ストロベリーケーキと紅茶で、夜の余韻をゆっくりと楽しみましょう。
🪶 マイクロピース
「夜のソウルは、BGMも調味料。
笑い声も、音楽も、ぜんぶが“味”になる。」
🕯️ Day2まとめ
- 朝は景福宮エリアで韓屋カフェを堪能
- 昼は広蔵市場で“地元の味”を食べ歩き
- 午後は聖水カフェで感性を満たす時間を
- 夜は弘大の焼肉＆スイーツで締めくくり
伝統とトレンド。静けさと熱気。
そのどちらも体験できるのが、ソウル2日目の醍醐味です。
旅の“味の記憶”が、きっとあなたの中にも刻まれるはず。
🌙 第3章：Day3｜“余韻と香り”を持ち帰る最終日
最終日の朝は、少しだけ静かなスタートを。
旅の熱気がゆるやかに落ち着いていく時間に、“自分のペース”を取り戻します。
☕ 08:30 朝カフェで“心を整える一杯”
チェックアウト前に、ホテル近くの名店へ。
明洞周辺ならFritz Coffee、乙支路ならCoffee Libre、聖水ならCafe Onionが定番です。
カップから立ちのぼる湯気を見つめながら、旅ノートに数行。
「広蔵市場の匂い」「弘大の音」「夜景の光」——言葉に変えると、記憶が静かに定着します。
結衣メモ：「最終日に必要なのは“情報”ではなく“余白”。」
🎁 10:30 益善洞（イクソンドン）or ロッテ免税で“お土産の最終調整”
韓屋の路地が美しい益善洞（イクソンドン）は、
手刺繍の小物や韓紙ノートなど、“記憶を連れ帰る”お土産が見つかるエリア。
- 韓国茶・ドリップバッグ：家で香りが旅を再生
- トナーパッド・シカ系コスメ：軽くて喜ばれる
- 海苔・コーン茶・ヤクルトグミ：ばらまき土産に最適
時間が限られる場合は、ロッテ免税店（明洞）やオリーブヤングで効率買いも◎。
マイクロピース：「“使うたび思い出す物”が、本当のお土産。」
🍲 12:30 最後の一皿――身体に沁みる“やさしい韓国”
締めのランチは、体にやさしい定番を。
- ソルロンタン：白濁スープに塩で調整、米と一緒に
- カルグクス：旅の初日と呼応する“戻る味”
- 季節なら冷麺：キリッと酸味で気持ちを整える
大きな満足より、小さな充足を。
“もう一度来よう”と思える余白を残しておくのが、次の旅につながるコツです。
🌉 14:30 漢江リバーサイド or 南山麓で“最後の景色”を吸い込む
時間があれば、漢江（ハンガン）リバーサイドで短い散歩を。
水面の光、ゆっくり行き交う人々、風の音。心拍数が自然と整っていきます。
移動が難しければ、南山麓の公園やホテル近くの並木道で深呼吸を。
“日常に戻るための助走”を、景色に手伝ってもらいましょう。
結衣メモ：「旅は“終わり方”で、印象が決まる。」
✈️ 16:00 空港へ――余韻をポケットに
リムジンバス or AREXで空港へ。
待ち時間に写真をセレクトして、ベスト9を作るのが私のルーティン。
スクリーンの中で、旅が小さな作品に変わる瞬間が好きです。
保安検査後に最後のカフェへ。紙コップの温かさを掌で確かめると、
“またすぐ戻ってくるね”と心の中でソウルに挨拶したくなります。
🕯️ Day3まとめ｜“静かな朝と、やさしい締めくくり”
- 朝カフェで余白をつくり、旅ノートに2〜3行の記録を
- 益善洞 or 免税・オリーブヤングでお土産最終調整
- ソルロンタン／カルグクス／冷麺で“最後の一皿”をやさしく
- 漢江 or 南山麓で景色を吸い込み、空港へ
結衣の言葉：
「旅の余韻は、静かな朝とやさしい一皿から生まれる。
そしてその余白が、次の旅を連れてくる。」
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