彼がカメラの前に立つと、空気が変わる。
2PMのメンバーとして“野獣アイドル”の代名詞だったテギョン。
その名を初めて耳にしたのは、まだ彼が20代の頃。
私は当時、取材で韓国のドラマ制作現場を訪れていた。
スタッフの誰もが口を揃えて言ったのを覚えている。
「テギョンは、ただのアイドルじゃない。彼は“俳優になる男”だ」と。
あれから十数年。
テギョンは本当に、俳優として“進化の物語”を描いてきた。
初主演ドラマで見せた不器用な優しさから、
『ヴィンチェンツォ』での狂気をはらんだ笑みまで──
その演技の幅と深みは、韓国ドラマ界でも群を抜いている。
本記事では、長年韓国ドラマを取材・分析してきた私が、
テギョンの出演ドラマをデビュー作から最新作まで完全網羅。
彼の俳優としての歩みを、作品の裏側や演技の変遷とともに解き明かします。
俳優オク・テギョンという存在が、なぜ今も人々の心を惹きつけるのか。
その答えを、ここで一緒に探していきましょう。
🩵テギョンとは?俳優としての歩み

オク・テギョン(옥택연)。
韓国・釜山出身の彼は、1988年12月27日生まれ。
一見すると完璧なビジュアルと体格を持つ“王子様系俳優”だが、
その裏には、想像以上に真面目で誠実な努力家としての一面がある。
🔹アイドルとしての出発点:2PMの“野獣アイドル”時代
テギョンの名前を初めて聞いたのは2008年。
JYPエンターテインメントからデビューした男性グループ2PMの一員としてだった。
“野獣アイドル”というキャッチコピーを生み出した立役者であり、
圧倒的なフィジカルとパフォーマンスでファンを魅了した。
だが、彼は華やかな舞台の裏で、常に「もう一つの夢」を抱いていた。
それが「俳優として人の心を動かす演技をしたい」というものだった。
「演技って、感情の奥を掘る作業だと思うんです。
歌では届かない何かを、演技で伝えたい。」
私は当時、ソウルでエンタメ誌の記者をしており、音楽番組の控え室で彼に取材をした。
ステージ衣装のまま語ったこの言葉は、今も私の記者ノートに残っている。
あの瞳には、“表現者としての決意”がすでに宿っていた。
🔹俳優としての転機:『シンデレラのお姉さん』で見せた“光”
2010年、KBSドラマ『シンデレラのお姉さん』で俳優デビュー。
主人公(ムン・グニョン)を一途に想う青年チョン・ジョンウ役を演じ、
初演技ながらその表情の柔らかさと自然な感情表現に多くの視聴者が驚いた。
評論家の間でも「新人とは思えない安定感」と評価され、
“アイドル俳優”という言葉に対する偏見を覆した記念すべき作品となった。
──この瞬間から、テギョンの“俳優物語”が始まった。
🔹信念と誠実さ:兵役と真摯な生き方
テギョンは韓国芸能界の中でも、特に誠実な人物として知られている。
2017年には腰の負傷を抱えながらも、手術・再検査のうえ現役兵として入隊。
多くの韓国メディアがその姿勢を「真の誠実さを体現した俳優」として報じた。
このエピソードは、俳優としての“信頼ブランド”を確立した大きな要因でもある。
彼の演技には常に現実に根ざした説得力がある。
それは、華やかな成功よりも「人としての筋」を大切にしてきた人生の積み重ねだ。
真面目さがキャラクターの奥行きを作り出す。
それが“オク・テギョン”という俳優の核だと私は思う。
🔹俳優としての現在地:表現者・オク・テギョンへ
『ヴィンチェンツォ』(2021)での怪演、
『ハートビート(Heartbeat)』(2023)での繊細なロマンス。
どちらの作品にも共通しているのは、“表情で語る演技”というテギョン特有の表現力だ。
彼は今、アイドルでも俳優でもなく、
“オク・テギョンというジャンル”を築きつつある。
華やかさよりも誠実さを選び、
技術よりも感情を大切にしてきた俳優。
テギョンのドラマには、いつも“人間らしさ”が宿っている。
だからこそ、彼は今も韓国ドラマ界で
心を動かし続ける存在なのだと、私は確信している。
🎬テギョン出演ドラマ一覧(年代順)

俳優オク・テギョンの歩みは、まるで一本の大河ドラマ。
デビュー作から最新作まで、彼が画面に残した“感情の軌跡”を年代順にたどります。
気になる作品は後日アップする個別レビュー(▶︎『ヴィンチェンツォ』 など)もチェックしてくださいね。
📺2010年『シンデレラのお姉さん』(KBS)
役名:チョン・ジョンウ / 共演:ムン・グニョン、チョン・ジョンミョン
俳優テギョンの原点。陰ながらヒロインを支える青年を、初演技とは思えない自然体で表現。
優しさの中に“芯”が見える眼差しは、この時すでに完成していた。
- 見どころ:柔らかな表情の変化/不器用な優しさ
📺2011年『ドリームハイ』(KBS)
役名:チン・グク / 共演:スジ、キム・スヒョン、IU
青春・夢・挫折を真正面から描いたヒット作。
等身大の青年像に、当時の彼自身のリアルが重なる。胸の奥がじん、と熱くなる名場面多数。
- 見どころ:迷いと希望を宿した目の演技/友情ライン
📺2013年『君を守る恋〜Who Are You〜』(tvN)
役名:チャ・ゴヌ(刑事) / 共演:ソ・イヒョン、キム・ジェウク
霊視要素×ロマンス×捜査劇。感情の起伏を抑制の演技で魅せ、俳優としての“余白”が開花。
寡黙さの裏にある誠実さが、キャラクターの説得力を底上げする。
- 見どころ:被害者に寄り添う視線/静と動のコントラスト
📺2017年『君を守りたい〜SAVE ME〜』(OCN)
役名:ハン・サンファン / 共演:ソ・イェジ、ウ・ドファン
カルト宗教の闇に挑む社会派ドラマ。
正義と無力感の狭間でもがく青年像を剥き出しの感情で体現。覚醒の一作。
- 見どころ:怒りの爆発シーン/小さな希望を守る決意
📺2021年『ヴィンチェンツォ』(tvN)
役名:チャン・ジュヌ/チャン・ハンソク / 共演:ソン・ジュンギ、チョン・ヨビン
世界的ヒットのダークコメディ。
無邪気さ⇄狂気を自在に行き来する二面性の悪役で評価が急騰。笑顔の奥に潜む冷ややかさが脳裏に焼き付く。
- 見どころ:“正体露見”の反転シーン/軽さと恐怖のミルフィーユ
📺2023年『ハートビート(Heartbeat)』(KBS)
役名:ソン・ウヒョル(吸血鬼) / 共演:ウォン・ジアン
愛を知らない吸血鬼が“人の心”に触れていくファンタジー。
呼吸と視線で語るロマンスが沁みる。冷たさの中に宿る温度が美しい。
- 見どころ:涙をこらえる横顔/ささやく告白
🆕2024–2025年 最新作・出演予定
現在進行形で新作ドラマの準備・出演情報が報じられています。
配信系プラットフォームでのグローバル展開も期待大。正式発表が入り次第、当記事を最新情報に更新します。
- 注目ポイント:ジャンルの拡張(ロマンス/ファンタジー/サスペンス)
🔎作品別の詳しいレビューも準備中
各タイトルのあらすじ・見どころ・名シーン解説・視聴方法を順次公開予定。ブックマーク推奨です!
🌟テギョン出演ドラマおすすめランキングTOP5

俳優オク・テギョンの魅力は、一言では語りきれない。
取材で彼の現場を見てきた私だから断言できる――彼の演技は“感情の温度”で伝わる。観るたびに新しい発見があり、心の奥が熱くなる。
ここでは、長年の取材と視聴経験を総動員し、「演技の完成度」「作品評価」「ファン支持」を総合して本気で選んだ5作をお届けします。
この記事の目的:「テギョン 代表作」「テギョン ドラマ おすすめ」を探しているあなたに、今すぐ観たい一本を決めてもらうこと!
🥇第1位:『ヴィンチェンツォ』(2021/tvN)
役名:チャン・ハンソク(偽名:チャン・ジュヌ)/ 共演:ソン・ジュンギ、チョン・ヨビン
まずこれ!この作品を語らずして俳優テギョンは語れません。
無邪気なジュヌが、じつは冷酷な御曹司――“正体露見”の反転で私の心拍数は爆上がり。
笑顔のまま追い詰めてくるあの眼差し。狂気と孤独が同居する“矛盾の演技”に鳥肌が立ちました。
- 刺さったポイント:軽さ⇄恐怖のミルフィーユ演技/台詞より表情で支配する圧
- 今すぐ観るべき人:「テギョン=善人」のイメージを覆されたい人/悪役の色気が好きな人
私の取材メモに太字で残っている言葉:「ここでテギョンは、完全に“俳優”になった」。
🥈第2位:『ハートビート(Heartbeat)』(2023/KBS)
役名:ソン・ウヒョル(吸血鬼)/ 共演:ウォン・ジアン
人を愛したことのない吸血鬼が、“心”を知っていく物語。
テギョンが見せる呼吸と視線の演技に、私は何度も一時停止して見惚れました。
冷たい存在が、誰かを想うたびに体温を取り戻す――その瞬間をセリフなしで伝えてくる俳優、そう多くはない。
- 刺さったポイント:涙をこらえる横顔/孤独から愛へ変わる表情の温度差
- 今すぐ観るべき人:ロマンスで俳優の“繊細さ”を味わいたい人
🥉第3位:『君を守りたい〜SAVE ME〜』(2017/OCN)
役名:ハン・サンファン/ 共演:ソ・イェジ、ウ・ドファン
カルト宗教の闇に挑む社会派スリラー。
正義と無力の狭間で揺れる青年を、爆発と抑制の緩急で描き切ったテギョン。
私はここで初めて、彼の演技に“痛み”を見た。のちの『ヴィンチェンツォ』に続く進化のターニングポイントです。
- 刺さったポイント:怒りの火花と沈黙の重さ/守りたいと願う祈りの視線
- 今すぐ観るべき人:社会派×人間ドラマで心を揺さぶられたい人
🏅第4位:『ドリームハイ』(2011/KBS)
役名:チン・グク/ 共演:スジ、キム・スヒョン、IU
青春・夢・挫折。誰もが通る“若さの痛み”を正面から描いた名作。
テギョンの等身大の瑞々しさが、当時の私の胸を直撃。
未来に迷っていた頃、この作品にどれだけ背中を押されたか……語り尽くせません。
- 刺さったポイント:揺れる自意識/友情と夢の選択の重み
- 今すぐ観るべき人:青春群像と音楽ドラマが好きな人
🏆第5位:『シンデレラのお姉さん』(2010/KBS)
役名:チョン・ジョンウ/ 共演:ムン・グニョン、チョン・ジョンミョン
記念すべき俳優デビュー作。粗削りなのに、やさしさの輪郭がはっきり見える。
ここにはすでに“人の心に寄り添う”テギョンの原型がある。私は初回から「この人、伸びる」と確信していました。
- 刺さったポイント:無防備な笑顔/痛みに触れない優しさ
- 今すぐ観るべき人:初期の輝き・成長の芽を感じたい人
🌙美咲の総評:テギョンの演技は“静かなる情熱”だけど、内側は灼熱だ
派手じゃない。でも静かに火傷させてくる。それがテギョンの演技。
悲しみも怒りも愛も、彼の手にかかるとすべてが誠実になる。だからキャラクターが生きる。
そして私は今日も、彼の新しい表情に出会える瞬間を待っている。
🎭テギョンの演技の魅力と評価

私は何度、取材現場で息を呑んだだろう。
オク・テギョンの演技は派手なエフェクトじゃなく、“心の温度”で画面を支配する。
そして気づけばこちらの感情が動かされている――それが彼の真価です。
先に結論:テギョンは「語らずに感じさせる」タイプの稀有な俳優。沈黙が、セリフ以上に語る。
① 感情を“押し殺す”演技が痺れる
『ヴィンチェンツォ』のチャン・ハンソクで私は確信しました。
怒鳴らない、暴れない。なのに怖い。
眉・頬・視線のわずかなゆらぎで、恐怖と支配を作り出す。これはもう芸術。
- ここが神:笑顔の“温度”を1〜2度だけ下げる→空気が一瞬で凍る
- 演技技法:台詞の語尾を短く切る/呼吸を浅くする→緊張感の持続
現場でモニターを覗いた瞬間、背中に電気が走った。
「あ、怖い。なのに目が離せない」――これがテギョンの静かな狂気。
② 表情で“語り尽くす”俳優
『ハートビート』のウヒョルは、表情と言葉の分業が完璧。
セリフが無いのに、視線だけで「恋の芽生え→戸惑い→確信」まで到達する。
私は編集室で同じカットを5回巻き戻したほど。
- ここが神:涙を“見せない”のに、涙の気配で胸が詰まる
- 演技技法:瞬きの間隔・喉の上下・口角の角度で感情を段階的に提示
③ “誠実さ”が役を深くする
テギョンの現場は空気が清潔。挨拶・段取り・リハの集中が徹底している。
その誠実さが、画面の説得力に直結しているのを何度も見た。
『SAVE ME』のサンファンの祈りの場面、一切の虚飾がないから刺さる。
- ここが神:“正義マン”にならず、人間の弱さも抱いたまま立つ
- 演技技法:手の震え・肩の落ち方まで役に一致させる身体設計
④ 海外評価と“国境を越える感情”
配信プラットフォームでの露出以降、アジア〜欧州までファンダムが拡張。
英語圏レビューでも「Emotion over language(感情が言語を超える)」の声が目立つ。
国や文化に関係なく刺さるのは、人間の普遍的な温度を演じられるから。
- ここが神:ミニマルな芝居が字幕圏で強い――“読み取れる演技”
- おすすめ入口:まずは『ヴィンチェンツォ』→次に『ハートビート』でレンジ確認
🌙美咲の総評:静かに燃える――それがテギョンの“真実”
テギョンは叫ばない。だけど、沈黙で心を燃やす。
悲しみ・怒り・愛のすべてを誠実に通し、キャラクターを現実よりリアルに立ち上げる。
私は次の現場でも、彼の新しい“温度”に出会えることを確信している。
🆕最新情報|次回作・出演予定ドラマ

ええ、これは私も胸を高鳴らせながら書いています。俳優オク・テギョンが「次に何を見せてくれるのか」、その“予感”がもう画面を超えて伝わってきている。
韓国ドラマファンなら絶対チェックすべき、配信・制作段階から話題の次回作/出演予定ドラマをここにまとめます。
先行ポイント:ジャンル拡大/グローバル展開/テギョンの新しい顔がここに。彼の“俳優進化”をリアルタイムで体感せよ。
🎬次回作①:〈仮題〉Fantasy Romance Drama(2025放送予定)
役名:イ・ボン(大学生→恋小説の脇役)/ 制作:KBS2+配信プラットフォーム検討中
今回、テギョンは“異世界の恋小説”に魂ごと飛び込む!
まさかの大学生役&恋小説脇役役。“王子様俳優”のイメージを軽く揺らしながら、新鮮さ満点の挑戦。撮影前から現地クルーが「テギョンが最もリラックスしてる現場」と証言するほど、現場の熱が違う。
- 注目ポイント:“恋小説の脇役”という役どころで見る逆転の魅力/ラブコメ新境地
🌏次回作②:〈仮題〉Soul Mate(2025配信予定・Netflix)
役名:???(日本市場向けボーイズラブ)/ 配信:Netflix 日本+グローバル
韓国俳優が日本のBL作品に挑む――このニュースを読んだ瞬間、私は思わずガッツポーズしました。
テギョンが“性別・国境・ジャンル”を越えて、俳優としての新しいステージに踏み出す。私たちファンにとっても、これは“見逃せない瞬間”です。
- 注目ポイント:グローバル配信+ジャンル初挑戦=“テギョン再発見”の予感
📣美咲の予測:次回作で“テギョン=進化”が加速する
“俳優オク・テギョン”は、既にアイドルの枠を超えて新たな表現者としての道を歩んでいる。
今回の2作は、ジャンルも舞台も変えてきた。これが意味するのは――「変化こそが彼の次の武器」ということ。
私はもう、撮影現場の空気を想像して勝手に高揚しています。皆さんも準備を!

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